「どん底」inシアターコクーン。

言わずと知れたロシアの文豪ゴーリキーの代表作。
なんつって私もタイトルだけしか知りませんでしたがwww
でもロシアの話ともなれば、ドストエフスキー然り、チェーホフ然りの
真面目で重く、暗い話であることは確定的。
それをあのケラリーノ・サンドロヴィッチさんが脚色・演出!!
となれば、ただのどん底な話で終わるわけない!!!
今回はお友達からのお誘いだったのですが、興味深々でいってまいりました☆


いやぁ〜。。。面白かったです!!!
どん底」を観てこんな気分になるとは思わなかったww
なんつうか、どん底の底の底にひとすじの希望を見出したような。。。?
観る前は予備知識なしで「どん底に落ちる」話なのかな?と思ってたんだけど
観終わった時は「どん底から這い上がる」話なんだな〜って感じました。勝手ながら。
実際の話は「どん底から抜け出したくても抜け出せない現実」を描いてるらしいですが。
確かに、ロシアの底辺層の人々の貧困の苦悩や弱さ、欲望や不信感が描かれていて
結局誰一人幸せにはならなかったのかも知れないけど、
KERAさんの脚色では、登場人物の一人一人がとてもいとおしく、魅力的に描かれていて
この人達はきっと大丈夫!!強い!!って思えちゃうなにかがありました。
抜け出さなくてもいいじゃん!!とまでは言えないけど、でもなんか、うん。。。
別にそんな悩まなくても悲観しなくても大丈夫じゃん?なんとかなるよ!ぐらいな感じ?
(。。。ってこれ今自分にも言い聞かせてます。。。)
きっと救いがなく終わっているであろう原作をそういう風に昇華してくれたKERAさんに感謝☆
そういうつもりだったかどうかは知らないけどww
特に段田安則さん演じる爺さんの慈愛に満ちたセリフがひとつひとつ胸に染みました。。。


でももちろん、そんな中にもKERAさんらしい笑いはふんだんに盛り込まれてましたよ♪
基本的にはコメディーベースといってもいいくらいwww
だからこそ悲劇との対比がより際立ったんでしょうねぇ。。。
「重たいハズ」と身構えてたぶん、軽妙な展開にすっかり引き込まれて
楽しみながらすんなりと色んな事考えることができました。今の格差社会とか。
こういう名作をわかりやすく上演してくれたのは嬉しい限りですね♪


あと江口洋介さんがメチャクチャかっこよかった!!!
今回結構観にくい席だったけど、遠目からでもオーラが見えたよ☆
もう演技の良し悪しとかどうでもいいですwww
7月の「五右衛門ロック」にも出るから
森山未來くんとの共演が今から楽しみですぞうwww